隕石収集で知っておきたい用語集

隕石 辞書

フュージョンクラスト (Fusion Crust)

  • 意味:隕石が大気圏に突入する際、表面が溶けて冷却されることで形成される黒っぽい層。
  • 価値のポイント:フュージョンクラストがしっかり残っていると、大気圏再突入時の様子がわかりやすく、外観の魅力やコレクション価値が高まる。

コンドリュール (Chondrule)

  • 意味:主にコンドライト隕石に見られる丸い粒状の構造で、宇宙空間で高温から急速に冷却されたもの。
  • 価値のポイント:隕石が古く原始的である証拠とされ、科学的な価値が高い。

参考:コンドリュールとは?

CAI (Calcium-Aluminum-rich Inclusion)

  • 意味:カルシウムやアルミニウムを含む小さな鉱物の塊で、太陽系形成初期の物質。
  • 価値のポイント:カーボナス・コンドライトなどで見られ、太陽系の始まりを知るための手がかりとして重要。

変成/未変成(へんせい/みへんせい)

  • 変成:隕石が母天体で熱や圧力を受け、鉱物の構造が変化した状態。
    変成度合いは数字で表され、変成度が高い隕石(「6」など)は元の組織が再結晶化し、コンドリュールが見えにくくなっていることが多い。
  • 未変成:熱や圧力をほとんど受けておらず、太陽系誕生時の状態をよく保っている隕石。炭素質コンドライト(CM2など)はこの未変成に分類され、含まれる水や有機物が「プリミティブ」な状態を保っているため、科学的に価値が高いとされる。

落下/発見 (Fall / Find)

  • 意味:「落下」は目撃された隕石の落下を指し、「発見」は後に地表で発見された隕石を指す。
  • 価値のポイント:「落下」は落下後すぐに回収されているため保存状態が良く、希少価値が高いことが多い。

フライトマーク (Flight Mark)

  • 意味:隕石が大気圏突入中にできる筋や溶融の痕跡。
  • 価値のポイント:大気圏での摩擦熱によってできる独特の模様や形が、宇宙から来た証としての魅力を高める。

ウェザリンググレード (Weathering Grade, W)

  • 意味:隕石が地球上でどれだけ風化しているかを表す指標で、「W0」から「W6」までの段階で評価。
  • 価値のポイント:風化の少ない隕石(W0~W2程度)は保存状態が良好で高く評価される。

ショックステージ (Shock Stage, S)

  • 意味:隕石が宇宙で受けた衝撃の度合いを示す指標で、「S1」から「S6」まで評価される。
  • 価値のポイント:衝撃を受けていない隕石(S1~S3)は、元の構造が保たれているため希少性が高いとされる。

マトリックス (Matrix)

  • 意味:隕石内で、コンドリュールやCAIなどが埋め込まれている基質部分。
  • 価値のポイント:隕石の形成や進化に関する情報を含んでおり、科学的価値が高い。
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